目で見て体験

スマホの世界や、これからの先進技術をご紹介。

ソフトバンクの1GB4,900円プランと、総務省の弊害

昨年末の、安倍首相のコメントに端を発した、携帯電話の価格問題。
総務省が対応にあたっていましたが、その一つの答えが見えてきました。

ソフトバンクが先週発表した、データ通信1GB+通話で5,000円に収まるプランです。
たしかに、だいたいの費用感としては5,000円が適正ではないかとの首相発言もありましたし、それにきちんと合わせてきた形です。

しかし、過去のケータイ料金の推移をみていると、総務省…国が介入した結果でよくなることはあまりない、というのが実情です。

過去の例を交えてみてみましょう。

ソフトバンクの1GBプランとは(現在)

ドコモやソフトバンクといった大手キャリアの料金プランは、次のように分けることができます。

  1. 基本料金:音声通話+データ通信+インターネット接続
  2. 機種代金:iPhoneなど、分割可能
  3. 割引:月々サポート、月々割など

ドコモがカケホーダイを導入してから、基本料金は以下のようになりました。

 SB新プランカケホーダイ以前
音声通話 2,700円(定額) 2,700円(定額) 743円
データ通信 2,900円(1GB) 3,500円(2GB) 5,700円(7GB)
ネット接続 300円 300円 300円
合計 5,900円 6,500円 6,743円

一見値下げになっているようですが、データ通信のところに注目です。
使えるデータ量が圧倒的に少なくなって価格維持もしくは値下げというのが実情。
データ通信が1GBしか利用できないのに、2,900円がかかって、かつ音声通話の基本料金が過去よりも上がっています。

スーパーカケホのauと、カケホーダイのドコモは追従するのか(現在)

ドコモはまっさきに通話定額のカケホーダイを導入しました。
auは、1,000円安いスーパーカケホを導入しました。
今回、ソフトバンクが先陣を切って1GBプランを導入した形になります。

結論から言うと、どのプランも3社横並びにしてきた業界ですから、きっと横並びにしてくるでしょう。
一般的な企業の競争と違って、他社と同じにしておくことが利益にとって有利、というのは非常に面白い話ですが…。

機種代金とケータイ料金の分離と月々サポート(過去)

それでは、600円という少額スタートではありますが、ケータイ料金は下がってハッピーなのか?という話です。

実際は、そうならないと思います。
スーパーカケホをドコモが追従して導入した時のことを考えてみましょう。
音声通話は1,000円下がるけれど、データ通信を5GBプラン以上が必須になり、トータルでは500円の値上げになりました。

今回、それに似た例を考えてみましょう。
これも総務省主導で、「0円ケータイ」をなくす動きが過去にありました。
そして、機種代金と料金プランを分離しよう、というものです。
機種代金は5万程度(ガラケー時代)とるものの、音声の料金プランを安くしましょう、ということですね。

そこから隙間を縫って生まれたのが、月々割、月々サポートです。
分離しようとしていたのに、機種代金を音声の料金プランから値引きするというアクロバティックな手法。
なんかよくわからないけど「実質0円」って書いてあるし…が生まれたのがこのころからです。
とかく複雑化して、トータルの料金は高くとる、というのが常道になってしまいました。

今回の総務省主導で何が起きるか

すでに動きとしては出ているようですが、機種販売時の値引きが減る・なくなるようですね。
これによって、最初にまとめた③の、機種代金の値引きが少なくなる…そしてトータルで高くなって、ドコモ等3社が増益になる未来が見えます。

ケータイ料金を適正にするためのひとつの道(まとめ)

ケータイはインフラでありますが、寡占産業です。
3社あったところで、上記のように競争原理が働いていませんね。
総務省主導でやったところで、どのみち同じように抜け道を見つけられるだけです。

結局、市場原理と適切な競争をいれていかないと、価格が高止まりしていくことは避けられないかと。
2015年はMVNO(格安スマホ)が少しずつでてきましたが、2016年にはもっと主流になって大手キャリアがきちんと競争をするようにできればいいかな、と思っています。
格安スマホも玉石混交で、悪いところはあるのですが…きちんと競争原理を働かせるためには、格安スマホで「大手」として存在感を示す場所が出てくるのが重要なのか、と。

正しい競争が起きるようになってほしいものですね…。

機種変更前にこちらの記事もどうぞ