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appleSIMは、apple帝国のMVNO参入を示すものではない

appleSIMの発表があってから、各種メディアにぎわってますね。

「appleは最初から通信に参入しようとしていたが、ノウハウがないから断念していた」

「今こそappleが通信事業に入る」

こういった論調には、私は懐疑的です。

appleのスタンスは、あったとしてもネットワークの代理店ではないでしょうか。

現状のappleの成功

日本を例に考えてみましょう。

主要3キャリアが支配する中で、どういう戦略をとってきたか。

  1. ソフトバンク独占販売
  2. auからも販売開始
  3. ドコモから販売開始
  4. SIMフリー版をapplestoreで販売開始

まずは販売力の強い(孫社長が口説き落とした?)ソフトバンクからの独占販売です。

これは、完全にソフトバンクの中で特別待遇でした。

機種代も安く、通信料金もいわゆるガラケーの料金上限と一緒。

iPhoneを買うのが一番お得、という状況を創り出しました。

 

次いで、au、ドコモからも発売しています。

これは「条件が整った」ということでしょう。

両者ともにiPhoneの料金には特別待遇です。

端末価格もandroidより安い、ソフトバンク方式を踏襲した形をとりました。

appleSIM成功のポイント

appleは、損をしません。

通信キャリアがどれだけ安売りをしようと、キャリアには定価で卸しているのでしょうから、端末が(キャリアに)売れれば売れるほど儲かります。

キャリアは赤字覚悟で販売(して、他の部分で補填)するか、在庫として抱えるかです。

さらに、SIMフリーまで自社で(値引きなしで)販売したら、もう怖いものはありませんね。

appleが通信事業に参入するデメリット

上記のように、キャリアに定価で卸すことで利益を確保できました。

しかし、自社が通信キャリアになれば、そうはいきません。

在庫を抱えるリスクを負う必要があるのですから。

昔と異なり、商品ラインが増えた(iPhoneもiPadも2ラインずつ)現状だと、在庫を抱えるリスクは大きいです。

もちろん、今までキャリアが握っていた月額の通信料金も得られるようになります。

しかし、結局MVNOなのでキャリアより値引きをして販売すると考えると、appleの高級ブランド戦略に傷がつきかねません。

appleSIMがとりうる形

私は、世界各国の通信キャリアの販売代理店が妥当なセンだと思っています。

訴求ポイントは「iPhoneユーザーなら、世界どこでも追加料金なし」

日本ではドコモのSIMを使います。

アメリカに旅行した時には、アプリを起動してAT&Tを選択。

イギリスに飛んだら、Vodafoneを選びましょうか。

各国の代表キャリアを口説き落として、旅行用の1週間プリペイドプランでも出してもらい、アプリ上でappleが販売する。

これによって、ローミングは不要になる。

支払いは、appstore登録のクレジットカードで、請求の漏れもありません。

その販売手数料をappleが月額の数%をとっていくモデルであれば、MVNOの設備投資をするよりも十分に「オイシイ」ビジネスになりますね。

通信キャリアは新たな奴隷契約を結ぶことになりそうですが。

ソフトバンクのアメリカ放題なんかは競合になりえますね。

appleのiモード的経済圏

appleは、iPhoneを中心としたビジネス経済圏をすでに確立しています。

これからのビジネスも、iPhoneがあるからとりうる戦略が中心となっていくでしょう。

短絡的にすべてを自社で賄う必要がなく、かえってスケールしていけるのですから。