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怪しい純増1位、ISP契約が増えていないドコモの2014上期

産経の報道ですが、上期の純増数がドコモがトップです!ということ。

数値としては、以下の通り。

  • ドコモ:119万件
  • ソフトバンク:112万件
  • au:107万件

数字を読み解かなければいけませんね。

一番純増しているはずのドコモだけが減益決算なのですから!

ドコモの119万件をもっと詳しく見てみる

契約数に関しては、月次でTCAが発表してくれていたのですが、この4月から四半期報告になったので数字が見えづらくなっていますね。

119万件が純増して、それが5,000円超のARPUであれば、月間50億円超を稼ぎ出すはず。

なのに、減益です。

内訳を決算短信でみてみます。

ここでいう内訳は、ISP契約数(iモード、spモード)の数です。

ガラケーもスマホも、@docomoのメアドを使うにはISP契約が必要です。

これが「一般的な」使い方でしょうから、この数字が重要ですね。

14年3月末時点(千件)

spモード:23,781

iモード:26,415

合計:50,196

14年9月末時点(千件)

spモード:25,742

iモード:24,320

合計:50,062

差引

▲134千件(13.4万件)

つまり、形の純増は119万件ですが…

一般的な使い方のISP契約数で行くと13.4万件の純減ですね。

MVNO(mineo除く)はドコモ契約に計上される

契約数が伸びているのに、なぜこんなことが起きるのか。

考えられる1つの要因は、最近勢いを増しているMVNO契約の存在です。

大半のMVNOはドコモ回線を借り受けてサービス提供をしています。

実際に契約された方ならわかるかと思いますが、SIMカードをみると「docomo」のロゴ入りですね。

しかし、@docomoのメアドは取得できませんし、ISP契約をする必要もありません。

つまり、契約数としてはドコモ契約になりますが、ISPには反映されないのです。

※きちんとドコモ利用でISP不要なものとして、キッズケータイやフォトパネル、ウェアラブルもありますが、あまり利益に反映されないものとして無視します

そうすると、契約数が増えたにもかかわらず大幅減益になった理由も自ずと見えてきますね。

純増競争を仕掛けたが、フェーズの変わったソフトバンク

この状態を他社はどう見ているのでしょうか。

1Qのソフトバンク決算発表では、質疑応答で純増数について質問がありました。

質問者は、純増1位じゃないようですが~と問い、担当役員?が強い語気で「1位です!」と回答したことを覚えています。

今回は、資料上も純増数にふれることはありませんでした。

完全に勝負の潮目が変わっています。

ソフトバンクは、国内の通信事業を「収穫期」と表現しました。

投資金額も削減し、フリーキャッシュフローを稼ぐ状態です。

おそらく、銀行対策で数値をよく見せることはあっても、契約数は国内3位に甘んじるだろうと思います。

なぜなら、増やすことがソフトバンクにとって意味のあることではないから。

そのための投資は、コマースをはじめとしたほかの領域にあります。

ケータイでの儲けは、そちらに回ります。

ソフトバンクの土俵で戦ったドコモの愚

思えば、ソフトバンクが純増1位!とうたい始めたころは、圧倒的にドコモのシェアが上でした。

ドコモシェアが50%だった時代です。

今は、42%くらいに下がり、そこでようやく純増1位です。

おそらく宣伝するようなことはないでしょうが、圧倒的に勝てる時代に勝負をしなかったのか…ということは残念に思いますね。