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目で見て体験

スマホの世界や、これからの先進技術をご紹介。

ユーザビリティについてダイキンエアコンを契機に考えを深めてみる

昨日のダイキンエアコンに関する記事が予想以上に反響があったので、追加でユーザビリティについて考察を深めてみます。

ユーザビリティの定義(ISO)

ISOにより、ユーザビリティは以下のように定義されています。

ざっくりいうと、「誰が、どんな時に、何をする」というのが決まったうえで「使いやすい」というのがユーザビリティの概念です。

Usability (使用性):

Extent to which a product can be used by specified users to achieve specified goals with effectiveness, efficiency and satisfaction in a specified context of use.

ある製品が、指定された利用者によって、指定された利用の状況下で、指定された目的を達成するために用いられる際の、有効さ、効率及び利用者の満足度の度合い。

  • Effectiveness (有効さ):

    Accuracy and completeness with which users achieve specified goals

    利用者が、指定された目標を達成する上での正確さ及び完全さ

  • Efficiency(効率):

    Resources expended in relation to the accuracy and completeness with which users achieve goals

    利用者が、目標を達成する際に正確さと完全さに関連して費やした資源

  • Satisfaction(満足度):

    Freedom from discomfort, and positive attitudes towards the use of the product

    不快さのないこと、及び製品使用に対しての肯定的な態度

  • Context of use(利用の状況):

    Users, tasks, equipment (hardware, software and materials), and the physical and social environments in which a product is used

    利用者、仕事、装置(ハードウェア、ソフトウェア及び資材)、並びに製品が使用される物理的及び社会的環境

※引用元:http://www.usability.gr.jp/whatis/definitions/

「みんな」は存在しない:万人受けはあり得ない

ユーザビリティの定義にさえなっているのが、「誰が何のために使うか」です。

十人十色、人それぞれということを考えると、世の中のすべての人に使いやすい商品というのは存在しえません。

どこかで誰かのベストからは離れていきます。

例えば、以前記事に書きましたが、「らくらくホン」というケータイがあります。

こちらは、「今までケータイを持ったことのない人が」「初めて使うケータイとして」使い勝手がいい商品です。

反対に、ガラケーをずっと使ってきた人にとっては、圧倒的に使いにくい商品になっています。 

理由は明確で、「初めて使う」人向けのメニュー構成だからです。

ガラケーを使う人には、「メールボタン⇒新規作成」が使い慣れて、変えられると使いにくくなります。

初めて持つ人だからこそ、「メールを書く」という表現があり、「件名を書く」「本文を書く」の順番に流れて行って使いやすくなるのです。

らくらくホンの本質は、字の大きさとかではなく、この対象を限定したソフトウェアのユーザビリティです。 

 

誰が使うか:ペルソナを考える

らくらくホンの例でもわかるように、「誰向けの商品なのか」ということを考えるのが非常に重要です。

マーケティングで昔ありがちだった、「30代男性向けの商品」「20代女性向けの商品」なんてことがうまくいかない所以ですね。

商品開発の際には、「鈴木さんなら絶対使いやすい‼!」という「鈴木さんみたいな人は世の中に300万人

いる‼!」みたいなことを考えなくちゃいけないんですね。

※最近ネットでは「ダサピンク現象」なんて言葉も出てくるぐらいですが、近しいものがここにあります。
「若い女性一般」という妄想上の人ではなく、実際の誰かが具体的になるまで人格を作ることです。

ダイキンエアコンのユーザビリティを考える

ダイキンの業務用エアコンの場合はどうでしょうか。

…企画、開発している人は本来オフィスでの仕事に従事しているので、自分たちが本来のターゲットになるはずです。

それを考えれば、以下のようなことは起こり得ません。

・退出時にエアコン電源の確認をする

⇒にもかかわらずエアコン本体のサインをなくす

・温度管理やオンオフの操作をする

⇒にもかかわらずリモコンの画面を消して、もう1回押さないと表示されなくする

 企画にゴーサインを出す人が、自分が使うという発想すらないんでしょうね。

偉い人なんで、自分でエアコンのオンオフなんてしないのでしょう。

商品開発に関わるのなら、自分自身がまず一番のユーザーであるべきだと思うんですけどね。