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目で見て体験

スマホの世界や、これからの先進技術をご紹介。

アフォーダンスとデザインから考えるユーザビリティ

使いやすさってなんだろう??ということから、物のデザインについて考えてみます。

平たく言うと、スマホでもリモコンでも「そうしたくなる」動作を招くデザインが使いやすいんですよね。

それが逆のサインを示していると、使い勝手の悪いものが出来上がる、ということです。

アフォーダンスという概念(ノーマン)

近年、デザインの中で用いられる概念として、「アフォーダンス」というものがあります。

Wikipediaによると、認知心理学者ドナルド・ノーマンの誤用とも記載されていますが、基本概念としては「対象を見て」「その動きをとりたくなること」でよろしいかと。

決してマニュアルに規定されているものではないけれど、それを見ると人がそう動か「ざるをえない」ような存在ですね。

かなり抽象的な論になってきたので、具体論を次に述べます。

そうしたくなる動作とは

例を挙げて考えてみましょう。

森の中の切り株

あなたは森の中を2時間あるいて、そろそろ休もうかと考えています。

そうすると、開けた場所に、40cmくらいの高さで直径50cmほどの切り株がありました。

…休むなら、ここに腰をおろしたくなりませんか?

椅子は人工物であり、まさに「座る」という動作のために作られています。

取扱説明書を敢えて作成するなら、「ここに座る」と規定するでしょう。

対して、切り株は人工物ではなく、座るという目的のために存在するわけではありません。

しかし、自然とそこに座りたくなってしまうデザイン=造形をしています。

デザインにおけるひと工夫

先ほどの切り株の話は、自然の造形です。

しかし、だれもがそうやってしまう、というのは「座る」という「目的」を規定した時に、自然の最高のデザインではないでしょうか。

日ごろ目にするデザインにも、それを応用した類のものが仕込まれています。

たとえば、リモコンを考えてみましょう。

ボタンがたくさんあれば、どれを押していいかわからない。

最初に使うべきーたとえばオンオフーについては、サイズを他より大きくさせたり、色を変えたりされていないでしょうか。

また、後天的なものもあります。

我々は、信号機を見て「青はすすめ、赤は止まれ」というのが身にしみついています。

なので、ランプを見たら青で安心して赤で警戒するはずです。

そのため、逆を規定してある状況に出会った場合、非常に使いにくいと感じることでしょう。

iPhoneの使いやすさとアフォーダンス

スマホの中で使いやすいと評判が先行するiPhoneですが、これにはアフォーダンスは取り入れられているのでしょうか。

正直なところ、これについてはアフォーダンスを「後天的に作った」部類に入るかと思います。

今はタッチパネルを見た人が日常的にやる動作、スワイプや指2本で拡大縮小をする動作。

画面をみてこんな動きをすることは、昔は想定されていなかったはずです。

しかし、iPhoneがその動作を採用して、大勢のユーザーがその使い勝手に慣れ、いつしか信号機のようにそれが標準となった。

古いカーナビなんかだと、二本指での拡大縮小なんてできないですし、スワイプも対応せず画面の上を押すと地図がスクロールする…なんていう、先だったはずなのに時代遅れな使い方になってしまっています。

アフォーダンス万歳!!といってしまうと楽はラクなのですが、iPhoneの例にも後天的な使い勝手は現れてきます。

自分が業界標準になるのがベストですが、世の中の人が「自然と」行える動作がなんなのか、デザインをする上では考えていきたいですね。 

 

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